鼻副鼻腔悪性腫瘍(Sinonasal Malignancy)
⚠️ 医療者向け研究レビュー。診療判断・医学的助言ではない。最終判断は一次資料と専門家の評価による。 最終更新: 2026-06-04 / 反映論文: 34件(背骨ESMO-GL/ICSNT/REFCOR GL群/ARSサーベイランスEPS+導入化学療法〔全文〕・PET/CT〔全文〕・腸型腺癌ITAC〔全文〕・NUT癌SR/画像SR・二相性肉腫BSNS・経鼻再建/画像〔全文〕・内視鏡的切除後QOL SR/MA・WHO新規6エンティティSR・GPC内視鏡vs開放SR・NKTCL miRNA SR・SNSCC再発radiomics SR/MA・髄外性形質細胞腫EMP SR・切除断端予後の大規模SR/MA・SNSCC治療失敗OS SR/MA・奏効適応型手術分類・REAH鑑別SR・ONB分子免疫EZH2・DCR後遺症コホート) / 一部全文精読・他はabstract暫定 / 未レビュー
サマリ(現時点の到達点)
鼻副鼻腔悪性腫瘍(SM/SNM)は頭頸部悪性腫瘍の3〜5%を占める希少癌で、扁平上皮癌(SCC)が最多(鼻副鼻腔悪性腫瘍の36〜61%)、次いで腺癌(腸型腺癌 ITAC を含む)・腺様嚢胞癌・嗅神経芽細胞腫・粘膜悪性黒色腫・SNUC(鼻副鼻腔未分化癌)・神経内分泌癌、さらに分子的に定義される NUT 癌(NUTM1)・二相性鼻副鼻腔肉腫(BSNS, WHO 2017新規)など生物学的挙動の異なる多様な組織型を含み、多分野連携による集学的管理を要する。本トピックの背骨は、ESMO-EURACAN 診療ガイドライン(CPG, 2025)を中核とし、ICAR/ICSNT 国際コンセンサス(2024, 48トピック)で補完する「悪性腫瘍総論」。 診断は内視鏡+生検・造影MRI(神経周囲/硬膜進展)・CT(骨破壊)に加え、全身FDG PET/CT が病期・治療反応・サーベイランスの中核で、組織型により特異的トレーサー(68Ga-DOTATATE 等)も用いられる。治療は外科(開放手術・経鼻内視鏡手術)・放射線療法(粒子線治療を含む)・薬物療法を病型と進展度に応じて組み合わせ、高悪性度・局所進行例(SNSCC・SNUC)では導入(ネオアジュバント)化学療法(TPF 中心)への反応が予後を層別化し、確定治療の選択と眼窩等の臓器温存を方向づける(confidence:medium/SNUCで特にエビデンス強)。予後は組織型・病期・切除断端・補助放射線療法の有無に依存する。
カバレッジ(この知識の確からしさ範囲)
- 背骨(anchor): — ESMO-EURACAN Clinical Practice Guideline・2025(ESMO Open)。SM の診断・病期・リスク評価・治療・経過観察を網羅(粘膜悪性黒色腫・軟部肉腫は対象外)。
- 背骨支持: — ICAR/ICSNT 国際コンセンサス・2024(Int Forum Allergy Rhinol)。良性・悪性を横断する48トピックの包括的リファレンス。 — REFCOR鼻副鼻腔癌GL・2026(87推奨/共通10総論)。 — REFCOR放射線GL・2026(IMRT/VMAT標準・陽子線)。いずれもフランス希少ENT癌GLでabstract暫定。
- 補足: — 導入化学療法のナラティブレビュー・2024(組織型別の位置づけ)。 — 前駆病変ISPの再発・悪性転化予測因子SR・2026。
- 治療(全文精読): — SNSCC・SNUC の導入化学療法 包括的レビュー・2023(TPF/PF、組織型別奏効率・臓器温存・OS の定量値、SINART1/2・Amitら)。
- 診断(全文精読): — 鼻副鼻腔腫瘍の PET/CT 病期・治療計画・サーベイランス・2023(SUVmax・代謝生検・68Ga-DOTATATE等)。
- 予後(全文精読): — 腸型腺癌 ITAC 全国コホート(オランダ171例)・2025(疫学・5年OS 47.8%・手術+RT優位)。
- 補足(組織型): — NUT癌(SNUTC)治療SR・2024(OS中央値9.7か月, abstract暫定)。 — 二相性鼻副鼻腔肉腫BSNS・2023(WHO 2017新規・予後良好, abstract暫定)。 — 翼口蓋窩解剖・神経周囲進展経路・2024(low confidence・abstract暫定)。
- 反映範囲: 全文精読=[37568614][37568575][40259801][41869655][39280982]。abstract暫定=[39986703][37658764][38116847][41593213][36856185][36622533][38329527][36943968][30020641][42169562][41720745][41735111][41702743][40940257][40911371][40910476][40611588][40400376][41899550][41702157][42024035][41060922][41221671](全文入手で要再評価・昇格)。
- 飽和目標: SM 中核GL/コンセンサスの全文精読(病期分類、内視鏡的切除 vs 開放手術の適応、粒子線/IMRTの役割、組織型別の化学療法/免疫療法、嗅神経芽細胞腫・SNUC の管理)と、組織型別RCT/大規模コホートの取得。
病態・基礎
- SM は頭頸部悪性腫瘍の3〜5%を占める希少癌で、組織型ごとに生物学的挙動・治療反応・予後が異なる。組織型分布は扁平上皮癌(SCC)が最多で報告により36〜61%、次いで腺癌・粘膜悪性黒色腫・腺様嚢胞癌(ACC)・嗅神経芽細胞腫(esthesioneuroblastoma)(confidence:medium)。
- 組織型の分子的細分化が進行: 古典的組織型に加え、(1) NUT癌(SNUTC)=NUTM1遺伝子再構成による高悪性度癌で予後極めて不良(OS中央値9.7か月)(confidence:low・abstract暫定)、(2) 二相性鼻副鼻腔肉腫(BSNS)=2012年記載・WHO頭頸部腫瘍分類2017年第4版で独立疾患化、神経・筋分化を伴う低悪性度肉腫で局所侵襲性だが転移はほぼなく予後良好(confidence:low・abstract暫定。分子的にはPAX3再構成が知られるが本文未確認)。SMARCB1(INI-1)欠失癌・SNUC など未分化系も分子/免疫染色で確定される。
- 髄外性形質細胞腫(EMP)(差分・横断スイープ・SR+症例集積): 鼻副鼻腔の希少腫瘍髄外性形質細胞腫(EMP)——単クローン性B細胞腫瘍で頭頸部、特に鼻副鼻腔に好発——の公表症例SR(2000–2023・28例)+自院3例で、片側鼻閉・鼻出血が最頻症状で炎症性ポリープと誤認されやすく診断が遅れる。文献コホートでは手術+放射線療法(35.71%)・放射線単独(17.86%)が最頻で再発10.71%・疾患進行死7.14%。自院3例はフォロー12–24か月で再発・多発性骨髄腫(MM)進展なし。放射線感受性で予後良好だが、組織病理確認・全身性MM除外・MM転化リスクのための長期フォローが必須(confidence:low・abstract暫定。文献28例+3例と少数・記述的・フォロー短期。OA=PMC12387819全文要取得)。NUT癌/BSNS/ITAC等に続く希少組織型の鑑別追加。
- WHO新規6エンティティの系統的レビュー(2026・差分・横断スイープ): WHO鼻副鼻腔腫瘍分類(2017/2022版)で記載された6つの新規組織学的エンティティ——DEK::AFF2再構成扁平上皮癌・HPV関連多表現型鼻副鼻腔癌・NUT癌・SMARCB1欠失/SMARCA4欠失癌・二相性鼻副鼻腔肉腫(BSNS)・adamantinoma様Ewing肉腫——の組織/免疫/分子/臨床/予後特徴を網羅的に整理。これらは他の鼻副鼻腔腫瘍と異なる進展・予後プロファイルを持つため同定が不可欠と強調される(confidence:low・abstract暫定。希少エンティティで症例数が限られ治療エビデンスは乏しく診断・分類が主眼)。
- HPV関連多表現型鼻副鼻腔癌(HMSC)の臨床病理(差分・横断スイープ・SR): 上記WHO新規エンティティの一つHMSCを32研究101例で統合したSR。鼻腔好発・60代中心・性差なし、形態はbasaloid優位で高分裂活性/多形性/壊死を伴い高悪性度に見えるが、外科切除例は再発・転移なく予後良好(excellent)。強いp16発現・高Ki67で、最頻HPV型はHPV33。組織学的な高悪性度の見かけに反して予後が良いため、転写活性HPVのin situハイブリダイゼーション/RT-PCRによる確定診断が誤診回避と過剰治療回避の鍵(confidence:low・abstract暫定。症例報告/小集積中心で記述的解析・出版バイアス大、「予後良好」も観察データ由来)。WHO新規6エンティティSRを症例レベルで補強。
- 嗅神経芽細胞腫(ONB)の分子免疫プロファイル(差分・横断スイープ・橋渡し): 再発/転移ONBは治療選択肢が乏しく免疫療法への反応も不明。実臨床ONB検体36例+独立検証コホートの解析で、低EZH2活性(EZH2遺伝子抑制シグネチャ ERS-high)がより免疫原性の高い微小環境(T細胞炎症スコア高・炎症性パスウェイ富化・マクロファージ/CD8+T細胞浸潤増加)と関連し、同時にMAPK活性(MPAS)も高い。EZH2阻害薬+免疫チェックポイント阻害(ICI)併用、ERS-highでのMAPK阻害薬という分子駆動型の探索的治療仮説を提示(confidence:low・abstract暫定。36例と少数・横断的でバルクRNAからの推論、臨床アウトカム未検証の仮説生成段階・Caris社利益相反)。組織型別の分子駆動型個別化治療の探索例。
- 鼻NK/T細胞リンパ腫(NKTCL)のmiRNA(差分・横断スイープ・周辺): 鼻副鼻腔に発生する組織型バリエーションの一つとして、EBV関連の高悪性度リンパ腫NKTCLがある。miRNAの役割を統合したSR(15研究)では、miR-15a/miR-101/miR-342-3p低発現がNKTCLを正常組織と識別、EBV由来miR-BART20-5p/miR-BART8が循環バイオマーカー候補、miR-223/miR-342-3pが予後不良と関連すると整理されるが、研究デザイン・地理的設定の異質性が大きく診断・予後・治療標的いずれも研究段階(confidence:low・abstract暫定。NKTCLはリンパ腫=血液腫瘍領域で管理は扁平上皮癌/腺癌と大きく異なる周辺知見)。
- 発生部位: 上顎洞が鼻副鼻腔原発の最多部位だが、BSNSは鼻腔・篩骨洞に好発し篩骨洞関与が有意に多い(定量未確定)。腸型腺癌(ITAC)は鼻腔・篩骨洞が好発。
- 腸型腺癌(ITAC)の職業曝露: 木工・皮革粉塵の職業曝露と強く関連し、クロム・ホルムアルデヒドは寄与が小さい。男性に著明に多い(M:F最大12:1)(confidence:medium・全文)。
- 前駆病変である内反性乳頭腫(ISP/SNIP)はTh1/Th2/Th17混在の不均一な炎症微小環境を示し、上皮性好中球浸潤が特徴的所見と報告される。SCCの1〜10%が内反性乳頭腫の悪性転化に由来。
- 進展経路: 翼口蓋窩(PPF)は鼻腔・眼窩・口腔・側頭下窩・中頭蓋窩・咽頭と8孔/管で交通し、鼻副鼻腔悪性腫瘍の神経周囲進展(perineural extension)の主要経路となる(外科解剖の本体は 内視鏡下頭蓋底手術 に委譲)(confidence:low・abstract暫定)。
診断
- ESMO-GL は SM の診断・病期(staging)・リスク評価のアルゴリズムを提示する(具体的基準は全文要取得)。病期は AJCC/UICC TNM(上顎洞・鼻腔/篩骨洞別)を用いる。
- ICSNT は組織病理別に48トピックを整理し、高エビデンス領域では具体的推奨、その他は現状エビデンスの要約を提供。
- REFCOR鼻副鼻腔癌GL(2026・差分・横断スイープ): フランスREFCORの鼻副鼻腔癌GL更新(初版2009)。2009–2020の文献(PRISMA、1696→250試験)を基に全組織型共通+組織型別の87推奨(共通1–10、腺癌11–28、腺様嚢胞癌29–42、扁平上皮癌43–53、粘膜悪性黒色腫54–66、神経芽腫67–72、未分化癌73–87)を策定。共通10推奨の核心は多分野チームワーク・専門訓練チーム・腫瘍ボード会議が必須で、新規病理エンティティの出現により深い組織学的/免疫表現型検索が必要(confidence:medium・abstract暫定。本論文は共通10推奨の短縮版・文献検索は2020まで・フランス文脈)。背骨支持GLとしてESMO/ICSNTを補完。
- 画像診断(全文精読): 鼻副鼻腔悪性腫瘍は頭頸部癌の3%・発生率0.56/10万でSCC 51.6%/腺癌12.6%。CTは骨浸潤/石灰化、MRIは神経周囲進展/硬膜浸潤、ADC低値は悪性傾向の評価に有用。組織型別では腺様嚢胞癌(ACC)の全再発56.2%・神経周囲進展、嗅神経芽腫の頸部転移>23%、内反性乳頭腫の「脳回様(cerebriform)」パターン80%が特徴的(confidence:medium)。
- NUT癌の画像所見(差分・横断スイープ・症例集積+SR): 鼻副鼻腔NUT癌(NUTM1)の画像所見SR(35病変35例、平均37.3歳・性差なし)では、篩骨洞57.1%・鼻腔51.4%・上顎洞31.4%に好発(平均径4.5cm)。CTで全例不均一中等度造影・石灰化25.0%、造影MRIで不均一中等度造影93.3%・壊死48.1%・拡散制限(平均ADC 0.84×10⁻³ mm²/s)。浸潤/破壊性変化91.4%・眼窩内進展52.9%・頭蓋内進展29.4%と広範進展が高頻度で、稀だが侵襲的なNUT癌の早期診断の手がかりとなる(他の鼻副鼻腔悪性腫瘍と所見が重複し特異度は未確立)(confidence:low・abstract暫定。35例と少数・記述的・組織型確定はNUTM1分子検査に依存)。
- SNSCC再発予測のradiomics(差分・横断スイープ・SR/MA): 鼻副鼻腔扁平上皮癌(SNSCC)の術後再発を術前画像のradiomicsで予測する初のSR/MA(5研究638例・全例単施設MRIベース)で、プールAUCはtraining 0.931(95%CI 0.898–0.963)・validation 0.922(0.880–0.964)、感度0.83–0.86・特異度0.88–0.92と優れた予測性能。高リスク患者同定・個別化治療の補助となりうるが、全例単施設・MRIベースで方法論標準化・多施設検証が未達(confidence:low・abstract暫定。predictionモデルの楽観バイアス・radiomics再現性問題・希少癌で症例限定)。
- PET/CT(全文精読): 全身18F-FDG PET/CTは鼻副鼻腔悪性腫瘍の診断に高感度で、初期病期(原発・所属リンパ節・遠隔転移を1セッションで評価)・治療計画・治療反応評価・サーベイランスの中核。一部亜型では取り込み(SUVmax)が「代謝生検」として亜型特性評価に寄与しうる(報告例: SCCのSUVmax 17.9±8.1、鼻茸/内反性乳頭腫/SCCで2.9/7.8/17.8)が、取り込みの重複があり組織学的確定は依然必須。組織型により11C-choline・放射標識ソマトスタチンアナログ(68Ga-DOTATATE/DOTATOC)が治療計画/サーベイランスに有用。治療後初回スキャンでの取り込み消失/低下は良好な予後予測因子。術後・放射線後の痂皮/炎症は偽陽性に注意(confidence:medium・全文)。組織型確定は分子検査/免疫染色(NUTM1・SMARCB1・PAX3等)による。
- 診断時の進行度: SCC・SNUC・SNSCC・BSNS・ITAC のいずれも提示時に進行例(眼窩/頭蓋底/硬膜進展、≥cT3〜T4)が多く、症状非特異的で遅発診断となりやすい。
- 良性鑑別(差分): 呼吸上皮腺腫様過誤腫(REAH)は両側嗅裂腫瘤・骨破壊や頭蓋底欠損を伴わない均一非造影腫瘤で、悪性誤認を避ける鑑別点となる(confidence:low・abstract暫定)。
- REAHの臨床・分子像(差分・横断スイープ・SR/MA): REAHの特徴を統合したSR/MA(39研究・MA 37研究1127例)で、嗅裂(olfactory cleft)好発66.7%・両側性66.4%・CTで嗅裂幅拡大(推定10.58mm)が特徴と整理。複数研究が炎症性プロセスの関与を示唆し、症状は鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎と区別困難で、診断には高い疑い(high index of suspicion)が必要。両側嗅裂腫瘤+嗅裂幅拡大の組合せが鼻副鼻腔悪性腫瘍/炎症性鼻茸との誤診回避の鑑別点(confidence:low・abstract暫定。症例集積中心で異質性大・出版バイアス懸念。良性病変で本トピックには周辺的=鑑別目的)。症例報告をSRレベルで補強。
- 前駆病変ISPの再発・悪性転化予測には標準化された組織病理・分子診断基準が必要と指摘される。
治療
- 外科: 切除可能病変では断端陰性(R0)を目指す手術+補助療法が標準。経鼻内視鏡手術が現在の主力で、多くの組織型で開放手術と同等以上の生存・低侵襲を達成。開放頭蓋顔面切除の合併症は最大36%(創部・CNS合併症)、眼窩内容除去併施例で精神科的合併症81%との報告があり、内視鏡手術はQOL(前頭蓋底質問票)で優れる(confidence:medium・全文)。切除後の頭蓋底欠損は鼻中隔フラップ中心の再建でCSF漏率を低減(下記)。
- 放射線療法: RT の技術的進歩、特に粒子線治療(particle therapy/陽子線)に焦点。補助放射線療法の追加が生存を改善: ITAC全国コホートで手術+RTの5年OS 62.0% > 手術単独 49.1%、多変量で手術単独 HR 2.02・RT単独 HR 2.34(手術+RT基準)(confidence:medium・全文)。
- REFCOR放射線GL(2026・差分・横断スイープ): フランス希少ENT癌ネットワークの放射線GL(鼻副鼻腔癌・粘膜悪性黒色腫)。放射線治療は多くが術後補助(短期間隔で実施)だが切除不能/手術禁忌例では根治的(exclusive)に。標的/タイミングは組織型・病期と手術検体の特徴に応じ調整。副鼻腔は放射線感受性構造(神経・視覚・耳・粘膜)に近接するため、IMRT/VMATが現行gold standard・陽子線は危険臓器温存の選択肢で、多分野腫瘍ボードでの判断と経験あるチームでの実施を推奨(confidence:medium・abstract暫定。専門家コンセンサス・フランス文脈・個別推奨グレードは全文要取得)。
- SFRO放射線治療GL 2025更新(差分・横断スイープ): フランス放射線腫瘍学会(SFRO)による鼻副鼻腔がんの放射線治療推奨の2025年版アップデート。鼻腔・篩骨・上顎・蝶形骨・前頭洞の腫瘍を対象に、組織型・グレード・リンパ節転移リスク・術式の違いに応じた標的体積描出の慎重な配慮を強調し、治療計画・技術・線量/体積規定・治療後フォローの指針を更新。希少がん専門ネットワーク(REFCOR)体制と専門病理レビュー(Refcorpath)を背景とする(confidence:medium・abstract暫定。専門家合意ベースでエビデンスレベルは低い・フランス体制依存・具体的線量/体積閾値は全文要取得)。REFCOR放射線GLと相補的。
- 鼻前庭扁平上皮癌(NVSCC)への補助RT(差分・横断スイープ・SR/MA): 頭頸部癌の1%未満を占める希少な鼻前庭SCCの補助放射線療法を18研究1,052例(うち補助RT 170例)で統合。補助RTの適応は断端陽性・進行病期・神経周囲浸潤等で、線量50–80 Gy(平均60 Gy)。プール局所領域再発率24.9%・5年DSS 88.1%だが、線量/分割によるサブ群差はなし。放射線壊死・瘻孔・整容的合併症の報告あり。選択された高リスク例で便益がありうるが、エビデンスの質は低く異質で、標準化病期分類と前向き研究が必要(confidence:low・abstract暫定。後ろ向き主体・補助RT群と非RT群が病期/リスクで交絡・病期分類非標準化。鼻前庭は鼻副鼻腔の中でも特異な部位で一般化に注意)。
- 導入(ネオアジュバント)化学療法 — 局所進行 SNSCC/SNUC(全文精読): T3/T4 で眼窩内容除去や頭蓋顔面切除が必要な症例で、ICへの反応が予後層別化・確定治療選択・臓器温存を方向づける。
- レジメン: TPF(ドセタキセル+シスプラチン+5-FU)が標準、PFやdoubletも使用。鼻副鼻腔IC研究ではプラチナ94%・タキサン65%・5-FU 62%を含む(腎機能不良ではカルボプラチン)。
- SNSCC: 眼窩浸潤67%のコホート(123例)でも眼窩内容除去は18.5%のみ=臓器温存に寄与。反応(PR/SD)群2年OS 68.2% vs PD 33.3%。Ockら: PR群5年OS 65.8% vs SD/PD 25%(p=0.036)。ただしIC後の確定治療レジメンに一貫したコンセンサスはない。
- SNUC: ICへの反応率が高く(Amitら95例で67.4%)、エビデンスはSNSCCより強い。反応例→確定CRT(5年DSS 81%)、非反応例→手術+補助療法(CRTは0% vs 手術39%)というデータ駆動型パスが提唱される。
- 前向きデータはSINART1/2のみ(各亜群少数、RCTなし)。後ろ向きでSNUC・神経内分泌癌・SCC・嗅神経芽腫で転帰改善が示唆(confidence:medium・全文)。
- 奏効適応型手術(response-adapted surgery)の分類体系(差分・専門家コンセンサス): 局所進行SNSCCで導入全身療法後に確定手術を受ける患者の切除範囲・手術侵襲を記録する初の分類体系(単一施設MSKCCで開発・承認)。①切除構造②露出/到達③再建④頸部リンパ節管理の4軸+多分野専門家パネルによる手術侵襲スコアで構成。導入療法後の臓器温存(縮小手術)を多分野チーム間で一貫した用語で記録・比較し、臨床試験エンドポイント(腫瘍制御と機能温存のバランス)標準化を支援する基盤(confidence:low・abstract暫定。単一施設の専門家合意・分類を支える患者アウトカムや外的検証は未提示)。上記のIC反応に基づく確定治療選択を「切除範囲の記録」面から補完。
- SNSCCのICTアウトカム(SR/MA・定量補強): 局所進行SNSCCのICTを9研究338例でプール推定したSR/MAで、プールPR率57%・2年OS78%(95%CI 0.60–0.90)・DFS93%(95%CI 0.82–0.97)・眼窩温存83%(95%CI 0.75–0.90)。臓器(眼窩)温存という臨床的に重要なアウトカムを定量化し、上記全文精読レビューのSNSCC ICT知見を補強する。ただし単群プールで対照(ICTなし)がなく上乗せ効果は示さず、CR/SD率は範囲表記でプール不能なほど異質、後ろ向き主体・レジメン非標準化(confidence:low・abstract暫定)。
- 組織型別: SNUC・NUT癌・粘膜悪性黒色腫など高悪性度/化学感受性病型は集学的(化学放射線)治療が中心。NUT癌(SNUTC)は標準治療未確立で、最頻実施は手術+(二次/補助)化学放射線療法だが個別化が必要(confidence:low・abstract暫定)。BSNSは低悪性度で外科切除中心。
- 稀な血管性腫瘍 glomangiopericytoma (GPC) — 内視鏡 vs 開放(差分・横断スイープ): 主に外科切除で治療する稀な鼻副鼻腔血管性腫瘍GPCの内視鏡 vs 開放手術のSR(54研究・78例)で、断端陽性率(内視鏡8.1% vs 開放25.0%, p=0.148)・再発率(7.1% vs 18.2%, p=0.212)に有意差なし。主決定因子は腫瘍の病期・局在で、早期(T1・選択的T2)では低侵襲の内視鏡が好まれる。ただし内視鏡群は経過観察期間が有意に短く(26.3 vs 65.7か月)フォロー不足が再発を過小評価しうる選択バイアスに注意(confidence:low・abstract暫定。症例報告/小集積中心の78例・群間フォロー不均衡)。
- 局所進行例では導入化学療法+放射線療法の進歩と、組織型/ゲノムに基づく個別化アルゴリズムが志向される(免疫/分子標的は探索段階で未確立)(confidence:low・abstract暫定)。
- 切除後の経鼻再建(全文精読): 鼻中隔フラップ(Hadad-Bassagasteguy)中心の再建でCSF漏率が>20%→<5%(12.5%→3.2%)に低減。主要合併症はフラップ壊死<1.3%・鼻中隔穿孔0.9–14.4%・残存CSF漏<5%・ムコセル<4%で、放射線療法はフラップ壊死リスク・QOL悪化に関連、rescue flap概念が提唱される(confidence:medium、頭蓋底再建は 鼻副鼻腔・頭蓋底悪性腫瘍 と共有)。
予後・経過
- 予後は組織型・病期・切除断端・補助放射線療法の有無に依存。局所進行 SM は従来予後不良で治療関連合併症も多く、ICへの反応が予後層別化に寄与しうる。
- SNSCCの治療失敗パターンとOS(差分・SR/MA): 鼻副鼻腔扁平上皮癌(SNSCC)の治療失敗パターンとOSを統合した割合メタアナリシス(13研究749例)で、プール5年OS 50.2%(2年74%・3年51.7%・10年46.3%)・プール5年局所制御57%・プールLR率27.2%・NR率11.6%。治療失敗の主因は局所再発(LR)で、LR/NR/DMと5年OSの間に有意な相関はなかった。SNSCCは約50%の5年OSと27%のLRを伴う侵襲的疾患で、より良い局所制御戦略が必要と結論(confidence:medium・abstract暫定。13研究・単施設シリーズ集合で治療法〔手術有無・導入化学療法有無〕の異質性大・対照なしの割合プール)。下記の組織型別個別報告値をプール推定で補完。
- 組織型別5年生存(参照値): SCC(鼻副鼻腔)5年/10年OS 約30%/21%、SEER 5年DSS 23.4%。SNUC 5年生存 約34.9%(SEER)。嗅神経芽腫(ENB)5年OS 73%(高Hyamsグレードで不良)。ITAC 5年OS 47.8%・相対生存55.5%(オランダ全国コホート、進展は局所失敗が最多56.3%)。NUT癌(SNUTC)はOS中央値 約9.7か月と最も不良。BSNSは転移ほぼなく死亡1例のみ(SCCの5年生存25〜50%と対照的)と予後良好。
- 頸部リンパ節転移は鼻副鼻腔悪性腫瘍全般で稀(SCCでも提示時 約15%、ITACで4.7%、BSNSでは未報告)。
- ITACの独立予後因子(多変量): 高齢・cT病期・cM病期・治療様式(手術+RTが最良)。
- 切除断端の予後的意義(差分・横断スイープ・大規模SR/MA): 鼻副鼻腔癌の切除断端の予後的意義を64研究34,120例(うちMA 31研究)で統合した大規模SR/MAで、全体の断端浸潤率33.2%(4.5–88.2%・ACCで最高61.5%)、陽性断端は生存を有意に悪化(OS OR 2.61・DSS OR 5.89・DFS OR 4.40)。断端と最も強く相関するのは扁平上皮癌・嗅神経芽腫・粘膜悪性黒色腫で、ACC・腺癌では統計的有意に達しない。断端分類・距離閾値・術中迅速診断の不統一で横断比較が制限され、標準化定義が必要(confidence:medium・abstract暫定。後ろ向き主体・断端率の極端な変動=異質性大・交絡未調整。OA=PMC12115405)。背骨ESMO-GLの「断端陰性(R0)を目指す外科」を断端の予後的意義の観点から定量補強し、組織型でその意義が異なることを示す。
- 治療後合併症(流涙/鼻涙管閉塞)(差分・横断スイープ・コホート): 単施設DCR(涙嚢鼻腔吻合術)コホート(236例)で、二次性鼻涙管閉塞(sNLDO)79例の最大原因は鼻副鼻腔癌46.8%(次いで放射線歴31.6%・慢性炎症24.1%)。sNLDOは内視鏡的・多分野チーム・両側手術が多く、機能的成功率はsNLDO 79.7% < 原発性87.9%(P<.01)。鼻副鼻腔悪性腫瘍既往・放射線歴はDCR成功率を有意に低下(それぞれ70.3%・68.0%)させ、涙小管病変の合併も多い。鼻副鼻腔悪性腫瘍治療後の流涙管理・術前カウンセリングに資する(confidence:low・abstract暫定。単施設後ろ向き・3か月早期成功のみ・交絡未調整。悪性は一原因で寄与は限定的)。
- サーベイランス: 再発率が高いため厳密な画像フォローが必要。内視鏡+MRIに加え全身PET/CTが有用(最適間隔・生存への効果は未確立)。ICSNT は QOL・サーベイランスを独立セクションとして扱う。
- ARSエキスパート診療声明(2026・差分・横断スイープ・GL): 米国鼻科学会(ARS)が鼻副鼻腔悪性腫瘍の根治治療後サーベイランスに特化したエキスパート診療声明(EPS)を策定。修正Delphi法で5声明+1推奨アルゴリズムを2巡の議論で全項目合意。サーベイランスの構成要素(内視鏡・画像サブタイプ)・頻度・期間、特別な配慮を要する病理を整理し、文献ギャップ=将来研究課題も提示(confidence:medium・abstract暫定。専門家合意ベース・米国実務文脈・具体的な推奨頻度/画像/期間は全文要取得)。ESMO-GL/ICSNT/REFCOR GL群に、サーベイランスに特化した米国側合意を補完する背骨支持GL。
- 内視鏡的切除後の長期QOL(差分・SR/MA): 鼻副鼻腔・頭蓋底腫瘍の内視鏡的切除後QOLは術直後に一時悪化(SNOT-22 SMD 0.49、95%CI 0.01–0.96で有意悪化)するが、長期では有意に改善しベースラインへ復帰(全体 p<0.01、長期SNOT-22 SMD −0.23・SNOT-20 SMD −5.46の低下、ASBQ SMD 0.77の上昇)。周術期の一過性悪化と長期回復の見通しは患者カウンセリングに資する(confidence:low・abstract暫定。SNOT-20/ASBQは95%CIが極めて広く推定不安定=異質性大、RoB評価にRCT用ツール(ROB2)を用いる妥当性に疑問、良性/悪性混在の可能性)。内視鏡 vs 開放のQOL優位は [[#治療]] の経鼻再建も参照。
- 前駆病変ISPの悪性転化と最も一貫して関連する予測因子: 高リスクHPV-18・EGFR exon 20変異・p53異常・p16欠失。
最新トピック / 未解決の論点
- 希少癌ゆえエビデンスの多くが後ろ向きであり、組織型別の導入化学療法・粒子線治療の役割を確立する前向きランダム化試験が課題(IC の前向きデータは SINART1/2 のみで各亜群少数)。
- SNSCC では IC 反応後の確定治療(手術 vs CRT)に一貫したコンセンサスがない(反応群でも確定治療法間で5年OS差なしとの報告)。一方 SNUC では反応-層別パスがより確立。
- 内視鏡的切除 vs 開放手術の適応境界、化学療法/免疫療法の最適化は今後の論点(ESMO-GL/ICSNT 全文で要確認)。
- 分子的に定義される新興組織型(NUT癌 NUTM1・BSNS PAX3・SMARCB1欠失癌)の最適治療は未確立で、生物学(分子)駆動型の治療個別化が課題。嗅神経芽細胞腫(ONB)では低EZH2活性が免疫原性の高い微小環境と関連し、EZH2阻害+免疫チェックポイント阻害/MAPK阻害が探索的標的として提示されるが前向き検証は未達。
- 前駆病変ISPの悪性転化予測マーカー(HPV-18・EGFR・p53・p16)は有望だが研究間ばらつきが大きく、標準化基準と前向き研究が必要。
関連トピック
- 内反性乳頭腫 — 内反性乳頭腫。本トピックの前駆病変
- 鼻副鼻腔・頭蓋底悪性腫瘍 — 鼻副鼻腔・頭蓋底悪性腫瘍。頭蓋底進展例の管理で重なる
- 内視鏡下頭蓋底手術 — 内視鏡下頭蓋底手術。切除アプローチで関連
更新履歴
- 2026-06-04(バックフィル第3陣): 5本反映(1却下)。SNSCC治療失敗パターンOSのSR/MA(13研究749例・プール5年OS50.2%/5-LC57%/LR27.2%・LR主因・LR/NR/DMとOS非相関)を「予後・経過」に、導入療法後の奏効適応型手術の分類体系(MSKCC・初の分類・4軸+侵襲スコア)を「治療>導入化学療法」に、REAH臨床/分子像SR/MA(39研究/MA37・1127例・嗅裂好発66.7%/両側66.4%/嗅裂幅10.58mm)を「診断>良性鑑別」に、嗅神経芽細胞腫ONBの分子免疫(EZH2活性と免疫原性・36例橋渡し・EZH2阻害+ICI/MAPK阻害の探索標的)を「病態・基礎>組織型細分化」「最新トピック」に、二次性鼻涙管閉塞のDCRコホート(236例・鼻副鼻腔癌がsNLDO最大原因46.8%・悪性既往/放射線で成功率低下70.3%/68.0%)を「予後・経過」に差分反映(いずれもconfidence:low–medium・abstract暫定)。バルーン副鼻腔形成術vs ESSは鼻副鼻腔悪性腫瘍を除外したCRSの研究のため却下。paper_count 29→34。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第9波): SR/MA 1本。鼻副鼻腔癌の切除断端の予後的意義の大規模SR/MA(64研究34,120例/MA31・断端浸潤率33.2%・陽性断端でOS OR 2.61/DSS OR 5.89/DFS OR 4.40・SCC/嗅神経芽腫/粘膜黒色腫で最強・ACC/腺癌は有意差なし・断端定義の標準化要)を「予後・経過」に差分反映。背骨ESMO-GLのR0切除方針を断端の予後的意義から定量補強(confidence:medium・暫定。後ろ向き主体・異質性大)。paper_count 28→29。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第8波): SR/MA 1本。局所進行SNSCCの導入化学療法(ICT)のSR/MA(9研究338例・プールPR57%・2年OS78%・DFS93%・眼窩温存83%)を「治療>導入化学療法」に差分反映。全文精読レビューのSNSCC ICT知見を定量補強するが単群プールで対照なし・後ろ向き主体でconfidence:low・abstract暫定。paper_count 27→28。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第7波): SR 2本。HPV関連多表現型鼻副鼻腔癌(HMSC)の臨床病理SR(32研究101例・basaloid/高Ki67で高悪性度に見えるが予後良好・HPV33優位・転写活性HPV確認が診断の鍵)を「病態・基礎>組織型細分化」に、鼻前庭扁平上皮癌(NVSCC)への補助RTのSR/MA(18研究1052例・局所領域再発24.9%・5年DSS 88.1%・断端陽性/進行/PNIで適応・エビデンスの質低)を「治療>放射線療法」に差分反映(いずれもconfidence:low・暫定)。paper_count 25→27。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第6波): SR 1本。鼻副鼻腔髄外性形質細胞腫(EMP)のSR+症例集積(28例+3例・片側鼻閉/鼻出血・炎症性ポリープと誤認・放射線感受性で予後良好・MM除外と長期フォロー要)を「病態・基礎>組織型細分化」に差分反映(confidence:low・暫定)。paper_count 24→25。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第5波): GL/SR 3本。ARSエキスパート診療声明(サーベイランス特化・修正Delphiで5声明+1アルゴリズム合意)を「予後・経過>サーベイランス」に背骨支持GLとして、SNSCC再発予測のradiomics SR/MA(5研究638例・プールAUC 0.92前後・単施設MRI)を「診断>画像診断」に、鼻NK/T細胞リンパ腫NKTCLのmiRNA SR(15研究・診断/予後/治療標的候補)を「病態・基礎>組織型細分化」に周辺反映(いずれもconfidence:low–medium・暫定)。paper_count 21→24。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第4波): SR 1本。鼻副鼻腔NUT癌の画像所見SR(症例集積+SR・35例・篩骨/鼻腔好発・不均一造影・眼窩52.9%/頭蓋内29.4%進展)を「診断>画像診断」に差分反映(confidence:low・暫定)。paper_count 20→21。
- 2026-06-04(横断スイープ統合・第3波): GL/SR 2本。SFRO放射線治療GL 2025更新(標的体積描出・線量/体積・フォロー指針)を「治療>放射線療法」に、稀な血管性腫瘍GPCの内視鏡 vs 開放手術SR(早期で内視鏡・断端/再発有意差なし)を「治療>組織型別」に差分反映(いずれもconfidence:low–medium・暫定)。paper_count 18→20。
- 2026-06-04(横断スイープ・第2波): GL/SR 3本。REFCOR鼻副鼻腔癌GL(87推奨・多分野連携/深い組織免疫表現型検索)を「診断」、REFCOR放射線GL(IMRT/VMAT標準・陽子線で危険臓器温存)を「治療>放射線療法」、WHO新規6エンティティの系統的レビューを「病態・基礎>組織型細分化」に差分反映。背骨支持にREFCOR GL群を追加。paper_count 15→18。
- 2026-06-04(横断スイープ): 内視鏡的切除後の長期QOL SR/MA(術直後悪化→長期改善・SNOT-22/SNOT-20/ASBQ)を「予後・経過」サーベイランス節に差分反映(confidence:low・暫定)。paper_count 14→15。
- 2026-06-04: 導入化学療法SNSCC/SNUC(TPF・組織型別奏効/生存・全文)、PET/CT病期サーベイランス(全文)、腸型腺癌ITAC全国コホート(全文)、NUT癌SR、二相性肉腫BSNS、翼口蓋窩=神経周囲進展経路を差分反映。組織型(NUT癌・BSNS・ITAC)・病期・組織型別生存を充実。paper_count 8→14。
- 2026-06-03: 経鼻フラップ再建(CSF漏<5%・全文)、組織型別画像所見(全文)、局所進行例管理、良性鑑別REAHを差分反映。paper_count 4→8。
- 2026-06-02: ESMO-GL/ICARコンセンサスN本を差分反映、背骨を悪性腫瘍総論へ差替 。前駆病変ISPのSR は補足に降格。paper_count=4。
- 2026-06-01: 初版作成(abstract-only 暫定)。ISP(前駆病変)の再発・悪性転化予測因子のSRを狭い暫定背骨として反映 。
参照論文
- — 背骨(anchor): SM の診断・病期・治療・フォローを網羅する診療GL。外科(開放/内視鏡)・粒子線RT・導入化学療法を体系化(Resteghini 2025, ESMO Open / guideline / Lv.1 / RoB:n/a / confidence:high / 暫定)
- — 背骨支持: 鼻副鼻腔腫瘍(良性・悪性)48トピックの国際コンセンサス(Kuan 2024, Int Forum Allergy Rhinol / guideline / Lv.1 / RoB:n/a / confidence:high / 暫定)
- — 補足(治療): SNM 組織型別の導入化学療法の現状と臓器温存(Tam 2024, Curr Opin Otolaryngol Head Neck Surg / narrative-review / Lv.4 / confidence:low / 暫定)
- — 補足(前駆病変): ISPの再発・悪性転化と一貫して関連するマーカーはHPV-18・EGFR exon20・p53・p16欠失(Aguilera 2026, Curr Allergy Asthma Rep / sr-ma / Lv.1 / RoB:n/a / confidence:medium / 暫定)
- — 全文精読: 経鼻フラップ再建(鼻中隔フラップ)でCSF漏率<5%・合併症率を整理 (2026, narrative-review / Lv.5 / confidence:medium)
- — 全文精読: 鼻副鼻腔病変の組織型別CT/MRI所見と疫学(SCC 51.6%等) (2024, narrative-review / Lv.5 / confidence:medium)
- — 局所進行例: 導入化学療法+放射線・分子分類に基づく個別化管理 (2023, narrative-review / Lv.5 / confidence:low / 暫定)
- — 良性鑑別: REAHの典型像と悪性誤認回避の鑑別点 (2023, case-report / Lv.5 / confidence:low / 暫定)
- — 全文精読: 局所進行SNSCC・SNUCの導入化学療法(TPF/PF)。反応が予後層別化・確定治療選択・臓器温存を方向づける。SNUCで反応-層別パス確立 (Melder 2023, Cancers / narrative-review / Lv.5 / confidence:medium)
- — 全文精読: 鼻副鼻腔腫瘍のPET/CT病期・治療計画・サーベイランス。SUVによる代謝生検・68Ga-DOTATATE等 (Akay 2023, Cancers / narrative-review / Lv.5 / confidence:medium)
- — 全文精読: 腸型腺癌ITAC全国コホート(オランダ171例)。木工/皮革粉塵曝露・男性優位・5年OS 47.8%・手術+RT優位 (van de Velde 2025, Head Neck / cohort / Lv.3 / confidence:medium)
- — 組織型: 鼻副鼻腔NUT癌(SNUTC, NUTM1)治療SR。OS中央値9.7か月・標準治療未確立 (Urbanelli 2024, Eur Arch Otorhinolaryngol / sr-ma / Lv.4 / confidence:low / 暫定)
- — 組織型: 二相性鼻副鼻腔肉腫BSNS(WHO 2017新規)。低悪性度・局所侵襲性だが予後良好。SCC等の組織型分布も (Ghias 2023, StatPearls / narrative-review / Lv.5 / confidence:low / 暫定)
- — 進展経路: 翼口蓋窩(PPF)解剖と鼻副鼻腔悪性腫瘍の神経周囲進展経路 (Cappello 2024, StatPearls / narrative-review / Lv.5 / confidence:low / 暫定)
- — 予後/QOL: 鼻副鼻腔・頭蓋底腫瘍の内視鏡的切除後QOLは術直後悪化(SNOT-22 SMD 0.49)→長期改善(p<0.01)。SR/MA (Gupta 2026, Asian Pac J Cancer Prev / sr-ma / Lv.1 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 背骨支持(GL): REFCOR鼻副鼻腔癌GL更新。組織型別87推奨・多分野連携と深い組織/免疫表現型検索を強調(本論文は共通10推奨総論) (Hassan 2026, Eur Ann ORL HNS / guideline / Lv.1 / AGREE-II / confidence:medium / 暫定)
- — 治療(GL/放射線): REFCOR放射線GL。補助/根治的の適応・IMRT/VMAT標準・陽子線で危険臓器温存・多分野腫瘍ボード (Thariat 2026, Eur Ann ORL HNS / guideline / Lv.1 / AGREE-II / confidence:medium / 暫定)
- — 病態(組織型): WHO 2017/2022の新規6エンティティ(DEK::AFF2/HPV多表現型/NUT/SMARCB1欠失/BSNS/adamantinoma様Ewing)の系統的レビュー (Lépine 2026, Eur Ann ORL HNS / sr-ma / Lv.5 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 治療(GL/放射線): SFRO鼻副鼻腔がん放射線治療GL 2025更新。標的体積描出・線量/体積・治療後フォローの指針、REFCOR体制背景 (Larnaudie 2025, Cancer Radiother / guideline / Lv.5 / AGREE-II / confidence:medium / 暫定)
- — 治療(組織型/血管性): 鼻副鼻腔glomangiopericytoma(GPC)の内視鏡 vs 開放手術SR。早期で内視鏡・断端/再発有意差なし、決定因子は病期/局在。54研究78例 (Lee 2026, Laryngoscope / sr-ma / Lv.4 / JBI / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 診断(画像/組織型): 鼻副鼻腔NUT癌の画像所見SR(症例集積+SR・35例)。篩骨/鼻腔好発・不均一中等度造影・拡散制限・眼窩52.9%/頭蓋内29.4%進展 (Baba 2026, Jpn J Radiol / sr-ma / Lv.4 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 背骨支持(GL/サーベイランス): ARSエキスパート診療声明。鼻副鼻腔悪性腫瘍の治療後サーベイランスを修正Delphiで5声明+1アルゴリズムに整理(内視鏡/画像/頻度/期間) (Workman 2026, Int Forum Allergy Rhinol / guideline / Lv.1 / AGREE-II / confidence:medium / 暫定)
- — 診断(画像/予後): SNSCC再発予測のradiomics SR/MA。プールAUC training 0.931/validation 0.922、全例単施設MRIで標準化未達。5研究638例 (Waters 2026, Clin Otolaryngol / sr-ma / Lv.3 / QUADAS-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 病態(組織型/周辺): 鼻NK/T細胞リンパ腫NKTCLのmiRNA SR。診断(miR-15a等)・予後(miR-223等)・EBV由来miR-BARTの治療標的候補、研究段階。15研究 (Mittal 2025, Clin Lymphoma Myeloma Leuk / sr-ma / Lv.4 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 病態(組織型): 鼻副鼻腔髄外性形質細胞腫(EMP)のSR+症例集積(28例+3例)。片側鼻閉/鼻出血・炎症性ポリープと誤認・放射線感受性で予後良好・再発10.7%・MM除外と長期フォロー要 (Mogoantă 2025, Medicina / sr-ma / Lv.4 / JBI / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 病態(組織型): HPV関連多表現型鼻副鼻腔癌(HMSC)の臨床病理SR(32研究101例)。basaloid/高Ki67で高悪性度に見えるが外科切除例は予後良好・HPV33優位・転写活性HPV確認が確定診断の鍵 (de Paiva 2025, Head Neck Pathol / sr-ma / Lv.4 / JBI / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 治療(放射線): 鼻前庭扁平上皮癌(NVSCC)への補助RTのSR/MA(18研究1052例・補助RT 170例)。局所領域再発24.9%・5年DSS 88.1%・断端陽性/進行/PNIが適応・線量差なし・エビデンスの質低 (Moukarzel 2026, Eur Arch Otorhinolaryngol / sr-ma / Lv.3 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 治療(導入化学療法): 局所進行SNSCCのICTのSR/MA(9研究338例)。プールPR57%・2年OS78%・DFS93%・眼窩温存83%だが単群プールで対照なし・後ろ向き主体・レジメン非標準化 (Vasudevan 2025, Acta Otolaryngol / sr-ma / Lv.3 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 予後(断端): 鼻副鼻腔癌の切除断端の予後的意義の大規模SR/MA(64研究34,120例/MA31)。陽性断端でOS OR 2.61/DSS OR 5.89/DFS OR 4.40・SCC/嗅神経芽腫/粘膜黒色腫で最強・ACC/腺癌は有意差なし・断端定義の標準化要 (Arosio 2025, Acta Otorhinolaryngol Ital / sr-ma / Lv.3 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:medium / 暫定)
- — 予後(SCC): SNSCC治療失敗パターンとOSのSR/MA(13研究749例)。プール5年OS 50.2%・5-LC 57%・LR率27.2%、治療失敗主因はLR・LR/NR/DMとOS非相関 (Kacorzyk 2026, Cancers / sr-ma / Lv.3 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:medium / 暫定)
- — 治療(導入化学療法/外科): SNSCCの導入療法後の奏効適応型手術の初の分類体系(MSKCC・4軸+手術侵襲スコア)。臓器温存の記録・試験エンドポイント標準化を支援 (Cracchiolo 2026, Oral Oncol / expert-opinion / Lv.5 / AGREE-II / confidence:low / 暫定)
- — 診断(良性鑑別): REAHの臨床/分子像SR/MA(39研究/MA37・1127例)。嗅裂好発66.7%・両側66.4%・嗅裂幅10.58mm・炎症関与、悪性/鼻茸との誤診回避の鑑別点 (Lam 2026, Am J Rhinol Allergy / sr-ma / Lv.3 / AMSTAR-2 / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 病態(組織型/分子): 嗅神経芽細胞腫ONBのEZH2活性と免疫微小環境(36例橋渡し)。低EZH2活性=免疫原性高、EZH2阻害+ICI/MAPK阻害の探索的標的 (Xue 2026, Head Neck / translational / Lv.4 / ROBINS-I / RoB:high / confidence:low / 暫定)
- — 予後(治療後合併症): 二次性鼻涙管閉塞のDCRコホート(236例)。鼻副鼻腔癌がsNLDO最大原因46.8%・悪性既往/放射線でDCR成功率低下(70.3%/68.0% vs 87.9%) (Farrell 2026, Am J Rhinol Allergy / cohort / Lv.3 / ROBINS-I / RoB:high / confidence:low / 暫定)